ダニがいない家はありません、中でも寝具はダニが住みつきやすい場所。
1枚の布団には数十万匹ものダニが潜んでいるというデータもあり、アレルギーや睡眠の質の低下につながる場合があります。
とはいえ、ダニは目で見ることが難しく、「ダニがどこまでいるかわからない」「対策が面倒で続かない」という悩みはありませんか?
この記事では、布団にダニがいる原因とその実態を解説した上で、布団のダニ対策についてわかりやすく解説します。
- 布団にいるダニの数
- 布団でダニが増える理由
- 布団のダニ対策
- しまう・出す布団のダニ予防
布団にダニが大量発生すると、気になって眠れなくなったりアレルギーの原因になったりと健康被害につながります。
この記事を参考にして、ダニが多い布団のダニ対策を念入りに行なっていきましょう。
なお、ダニがいるか調べるにはダニ目視キットがおすすめです。

布団にダニはどのくらいいるの?

ダニはどこにでもいる生き物ですが、中でも多いと言われているのが布団です。
「ヒョウヒダニ(チリダニ)」が敷布団に集中し、30〜100万匹も検出された例もあります。
また、布団の内部には表面の数百倍のダニやダニアレルゲンが潜むとの報告もあり、洗っていない布団はダニの温床になっているかもしれません。

この数を聞いただけでも、布団のダニ対策が重要なのがわかりますね。
布団でダニが増える原因
ダニは、以下の条件が揃うと爆発的に数を増やします。
- 高温多湿
- エサがある
- 住処がある
布団は、これらの「ダニが繁殖しやすい条件」が揃いやすく注意が必要です。
それぞれ解説します。
布団は高温多湿になりやすい
みなさんが眠る時快適な気温にするため、夏は冷房・冬は暖房をつけていませんか?
布団がある部屋は、1年中快適な気温が保たれやすくダニの活動が活発な温度になっています。
また、人の体温と寝汗で布団内部はより高銀多湿の状態です。
そのため、布団は1年を通してダニが繁殖しやすく、家の中で特にダニが多い場所だと言えます。



現代住宅の高気密・高断熱の環境もダニの繁殖を後押ししています。
エサが豊富
人が寝ている時に落ちるフケ・アカ・皮脂などは、ダニの栄養源となります。
特に布団は、1日の中でも人が長くいる場所で、毎日利用する場所でもあります。
肌が直接触れるのでダニの餌が豊富にあり、ダニにとっての格好のエサ場となってしまうのです。
繊維の奥に隠れられる
ダニは光を嫌う習性があり、暗い場所を好んで住みつきます。
布団のような繊維が密集した場所は、内部に入り込んで住み着くことが可能です。
ダニやダニアレルゲンが、布団の表面より内部に多いのはこのためです。
布団はダニが住みつき、繁殖するための条件が揃いやすいので、しっかり対策をしていきましょう。
布団にダニがいると起こる被害
![]() ![]() 引用元:名古屋市 | ![]() ![]() 引用元:danitori.com | |
---|---|---|
ダニの種類 | ヒョウヒダニ | ツメダニ |
主な被害 | ダニアレルギーの原因 | かゆみ被害 |
布団はダニが繁殖しやすい環境であることは、わかってもらえたと思います。
ですが増えるはダニだけでなく、ダニの死骸やフンといったアレルゲンも大量に発生しています。
実際、ダニやダニアレルゲンが増えてしまった場合、以下のような被害を起こす場合があります。
- アレルギー被害
- かゆみ被害
アレルギー被害
布団には、ダニ以外にもダニの死骸・フンといったアレルゲンも大量に蓄積されています。
このアレルゲンが原因で、アレルギー症状を引き起こす可能性があるのでご注意ください。
- アレルギー性皮膚炎
- 気管支喘息
- アトピー性皮膚炎 など
布団に入ると、「鼻水がでる」「咳き込む」「体がかゆい」などの症状が出た場合、ダニやダニアレルゲンが潜んでいるかもしれません。
かゆみ被害
「ダニに刺されるとかゆい」ということは、知っている人も多く、ダニの代表的な健康被害と言えます。
布団で繁殖しやすい「ヒョウヒダニ(チリダニ)」は、人を刺したりしません。
しかし、ヒョウヒダニを捕食する「ツメダニ」は、人を刺しかゆみ被害を起こす場合があります。
ダニの繁殖は、アレルギー被害だけでなくかゆみ被害にもつながるので注意しましょう。
家庭でできる布団のダニ対策


一般的に知られている布団のダニ対策として、「天日干し」や「掃除機がけ」などがありますが、この方法だけではダニ対策として不十分。
布団のダニ対策を行うなら、「退治」「除去」「予防」の手順で行うのがおすすめです。
- ダニを退治
- ダニアレルゲンの除去
- ダニの際繁殖予防
ここでは、家庭でできる布団のダニ対策を基本手順に沿って解説します。
最初にダニ退治
ダニ対策を考えた時、まず初めに行うのが「ダニを退治する」ことです。
ダニは熱に弱く、50℃以上の熱を20~30分、60℃以上の熱なら数分で退治することができます。
また、殺虫成分が含まれた薬剤でも退治可能です。
家庭でもできるダニ退治でおすすめなのが以下の法方です。
- 布団乾燥機を使う
- ダニ駆除用スプレーを使う
- 布団クリーニングを利用する
布団乾燥機を使う


布団のダニ退治なら、「布団乾燥機」を使うのがおすすめです。
布団乾燥機ならダニを退治できる高温の温風がでます。
ダニモードを搭載した機種なら、なお効果的にダニ退治をすることがでるのでおすすめです。
とはいえ、分厚い布団に使ったとしても熱の届かない奥へ逃げる可能性があるので、全体を温められるマット式の乾燥機がおすすめです。
おすすめの布団乾燥機は以下を参考にしてください。


ダニ駆除用スプレーを使う
殺虫成分を含むダニ駆除スプレーを使っても、ダニ退治が可能です。
殺虫成分を使用しているので、吹きかけるだけでダニを退治することができます。
とはいえ、表面のダニは除去できての奥に潜むダニには効果が限定される可能性があります。
部屋を暗くしてるとダニが表面にでてくるので、部屋を暗くして1時間ほどたってからスプレーを使うと効果的です。
また、ダニ駆除ではなくダニを寄せ付けない防ダニスプレーもあるので、自分にあった用途のものを選ぶようにしましょう。
布団クリーニングを利用
布団専用のクリーニングを利用することで、ダニを退治することができます。
布団を丸洗いしてくれるため、ダニだけでなく布団に蓄積した汚れも一緒に落とせるので便利です。



布団乾燥や防ダニ加工のオプションを利用すればダニ対策と防ダニ効果が得られます!
宅配クリーニングを利用すれば、自宅まで集荷に来てくれるので手間もかかりません。
費用はかかりますが、長く使っている場合は布団クリーニングで一度リセットしておくのもいい方法ですね。
布団の保管サービスがあるクリーニング業者もあるので、収納場所に困っている人にもおすすめです。
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退治の後はアレルゲンの除去
ダニを退治しても、死骸やフンがそのままではダニ被害はなくなりません。
退治の後は、しっかり死骸やフンといったアレルゲンを除去していきましょう。
アレルゲン除去には以下の方法がおすすめです。
- 掃除機ですいとる
- 洗濯機で丸洗い
掃除機を使って吸い取る
生きているダニは、布団の繊維にしがみついて抵抗しますが、ダニのアレルゲンは掃除機で吸い取ることができます。
掃除機をかける時は、ゆっくり何往復もさせて繊維にひっかかっているアレルゲンをしっかり吸引するようにしましょう。
特に、布団の縫い目はダニアレルゲンやゴミがたまっているので念入りに行うようにしましょう。
洗濯機で丸洗い
ダニアレルゲンやダニのエサを落とすために、丸洗いできるものは洗濯しましょう。
布団を自宅で洗うのが難しい場合は、クリーニングやコインランドリーを利用しましょう。
布団にシーツをつけているなら、洗濯を行うことでアレルゲンの除去やダニ予防に期待できます。
布団と違いシーツなら簡単に洗濯ができるので、アレルゲンと一緒に汚れやホコリも洗い流すことができます。
洗濯はできるなら週1回程度を目安に行い、防ダニ効果のある洗剤を使えば予防効果アップも期待できます。
ダニが再繁殖しないように予防
退治・アレルゲン除去を終えたら、最後は再びダニが繁殖しないように予防をしていきましょう。
布団はダニが繁殖する条件が揃いやすいので、繁殖予防は念入りに行います。
- こまめな掃除
- 部屋の温度・湿度管理
- 防ダニカバーを活用
- ダニ取りシートを利用
こまめな掃除
人のフケやアカや皮脂汚れ、髪の毛や埃・カビなどはダニの栄養源となります。
布団はこれらのダニの餌が豊富にある場所なので、こまめに掃除を行いダニの栄養源を絶ちましょう。
布団の掃除機がけのコツは、「ゆっくり丁寧」にかけることがポイントです。
1㎡あたり30秒程度を目安に、1方向だけではなく縦・横・斜めと多方向から掃除機をかけるのが効果的です。
また、普段使いの掃除機に抵抗があるなら布団専用のノズルを使用したり、布団クリーナーを利用するのがおすすめです。
部屋の温度・湿度管理
部屋の温度と湿度を管理して、ダニが繁殖しづらい環境を作ることも有効な布団のダニ対策です。
特に、高温多湿になる梅雨〜夏場にかけては、温度・湿度は必須だと言えます。
家庭に多く存在する「ヒョウヒダニ」は、湿度60%以上だと活発に活動しますが、50%を下回ると繁殖が困難になるというデータがあります。
窓を開けて空気を入れ替えたり、エアコンのドライ機能や除湿機を活用したりして部屋の湿度管理をしましょう。
また、天日干しを行い布団に困った湿気をとばすことも大切です。
防ダニカバーを活用
防ダニカバーは、ダニが布団に侵入するのを防ぐ加工がされている布団カバーです。
高密度加工の防ダニカバーを選べば、ダニだけでなくさらに微細なアレルゲンもブロックしてくれる製品もあります。
布団につけるだけで手間もかからないので、時間がない人でもすぐにできる効果的なダニ対策ありテムです。


ダニ取りシート


忙しくてこまめに掃除ができないという人は、ダニ取りシートがおすすめ。
ダニ取りシートは、置いておくだけでダニを捕獲してくれる便利なダニ対策アイテムです。
化学薬品不使用のものが多く、子供やペットと一緒に住んでいる家庭でも安心して使うことができます。
置くだけ手間もかからず、交換期限が来たら新しいものに変えるだけなので使い方も簡単です。
たくさんの種類があり特徴も異なるので、迷ってしまう場合は以下の記事を参考にしてください。


出す布団・しまう布団のダニ予防
ダニ対策をするのは、普段使っている布団だけではありません。
これから使う布団やシーズンを終えてしまう時にも、ダニ対策は必要です。
ここでは、これから出す布団・しまう布団で気をつけたいポイントを紹介します。
ダニ退治してから収納
布団をしまう時は、保管している間にダニが繁殖しないようにダニ退治してからしまいましょう。
また、ダニアレルゲンやゴミ・汚れなどが付着したままだとカビやシミの原因になり、保管場所でダニが繁殖するかもしれません。
熱と乾燥でダニをしっかり退治して、出来れば布団を丸洗いしてよく乾かしてから収納すると安心です。
手間な場合は、宅配クリーニングを利用しましょう。
布団を保管してくれる業者もあるので、収納場所に困っている場合でも便利です。
布団袋や圧縮袋で保管
シーズンを終えた布団は、押し入れやクローゼットに保管する人は多いと思います。
しかし、押し入れやクローゼットは湿気がこもりやすくダニが発生している可能性もあります。
収納する時は、布団専用の収納袋や圧縮袋を使用し、一緒に乾燥剤や除湿剤などを入れておこうのがおすすめです。
ダニ予防効果のあるものを入れておくとなお安心ですね。
布団を使う時はしっかり乾燥
押し入れなどに長く保管していると、湿気を多く含んでいるかもしれません。
使い始める前に天日干しや布団乾燥機などで、しっかり乾燥させこもった湿気をとばしてから使うようにしましょう。
湿気がこもったままだと、ダニが繁殖したりカビが発生したりする原因になります。
まとめ


布団は、体温と寝汗で高温多湿の環境になりやすくエサも豊富にあるのでダニが繁殖しやすく1年を通してダニが発生しやすい場所です。
家庭ですぐできる布団のダニ対策は、以下のような方法がおすすめです。
- 布団乾燥機でダニ退治
- クリーニングを利用して清潔にする
- 防ダニカバーでダニをブロック
- ダニ取りシートで手間なく対策
- 温度・湿度の管理をする
- 掃除機を念入りにかける
これらの方法を意識して実践すれば、「布団がダニだらけになっているかも・・・」といった不安を減らすことができます。
特に子供やアレルギー体質の人がいる家庭では、今から始める価値のある対策です。
思わぬ健康被害に遭わないためにも、日頃から布団のダニ対策をしっかりしていきましょう。